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『フリーメイソン』と『アメリカ』 [書籍]

最近読んだ橋爪大三郎氏の2冊の本です。
現代日本はアメリカを抜きにして語ることが難しいが、
相手を理解せずに勝手な理解で自分たちの言動を決めてしまうのは、
ピントが外れることとなる。
今回の2冊は、誤解や偏見を取り除き、本質への理解へ導いてくれる新書でした。



「フリーメイソン」は、悪の秘密結社のように語られる組織で、
ネガティブな印象がありましたが、そうではないと、腑に落ちました。

理神論とキリスト教の理解がキーワードで、
理神論は、神を信じるが、自然科学も肯定する。
フリーメイソンは、キリスト教の諸教派の洗礼や教義の細かな違いを超えて
集う理神論的な人たちの社交の場のようだ。

教会という宗教団体ではなく、超教派の友愛団体で、
歴史的には石工団体から始まった。
それぞれのエリアのグループ間での相互認証で、
ピラミッド型の支配被支配関係にあるわけではないことなど、
誤解が解け、啓発された有意義な著作でした。






『アメリカ』では、プラグマティズムについて大澤氏と対談する。
プラグマティズムは自分にとってプラスなら受け入れる態度で、
宗教とは距離を置いているが、そのプラグマティズムで神を肯定もする。

また、推論方式は3つあり、帰納法と演繹法の他に「アブダクション」があり、
「信じてみよう」とすることで、飛躍的に有意義な発見があるとのことだった。

時事ネタではなく、歴史と宗教、とりわけプロテスタント諸教派との関係で
アメリカの本質を見ようとする対談でした。
知的興奮と面白さで読後の満足感がありましたが、
やはり、「分かった気」だったようで、細部を吸収するには何度か読むべきなのでしょう。




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野崎観音の謎 [書籍]

大阪、専応寺の太子堂を詣でて、野崎観音に向かう参詣ルートがあるそうだ。
熱心な仏教徒のルートかと思いきや、実は隠れキリシタンのルートだったようだ。

徳川の大坂城築城の大名普請奉行が京都丹後守の京極高知で、
専応寺に数年逗留する。
野崎観音像は偽装の仏像のようだ。

京極高知は"あの"京極家という名家で、母が京極マリア。
弟が浅井長政で長政の妻が信長の妹のお市。

長政とお市の娘、浅井3姉妹の長女が秀吉の側室となる淀殿。
次女の おはつ がマリアの長男高次と嫁ぐ。

マリアと夫・京極高吉が信長時代の天正9年に安土城前の教会で受洗する。
おはつも姉の淀や秀頼の死を受け、受洗。

高知の娘・常子が智仁親王の正室で受洗もしているなど、細かく見ていた。

マニラに追放された内藤如安の叔父にあたる松永久秀が受洗したかは記されていない。

松永久秀キリシタン説 を れんだいこ氏が主張するが、合わせて読むと、ナオ面白いでしょう。


野崎観音の謎 <文芸社>


----令和元年.5.24追加

おはつの受洗は、大坂の陣の後ではなく、関ケ原後の勘違いでした。
おはつの夫・高次を慶長7年(1602)に受洗に導いたようだ。



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ザビエルと天皇 [書籍]

一部は、ザビエルが天皇に謁見しようと京都を目指した道中が描かれている。
結局、謁見できなかった。

二部は、九州の大名・大友宗麟。息子義統が黒田官兵衛から受洗したものの、
棄教。関ケ原で西軍につき、官兵衛に敗れる。
そして回心し質素だが穏やかな晩年だったそうだ。


三部はペトロ岐部。日本人で初めて、エルサレムに行き、バチカンに向かった。
そして日本に帰郷したのが1630年。16年ぶりに日本の土を踏んだが潜伏生活となる。
1639年7月4日、火あぶりにされ殉教。
この3行だけなら変わり者だが、読むと感情移入する。敬愛すべき行動力でした。


戦国・江戸期のキリスト教一般教養としてグッドでしょう。

ザビエルと天皇 (Forest Books)

ザビエルと天皇 (Forest Books)

  • 作者: 守部 喜雅
  • 出版社/メーカー: いのちのことば社
  • 発売日: 2016/05/02
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



「日本的キリスト教」を超えて (いのちのことば社) [書籍]

半年前に読み、キリスト教の一般教養を読破したつもりでしたが、
ふりかえると、血肉となっていないようです。
今回は、毎日の更新を守るのみの投稿となりました。


「日本的キリスト教」を超えて (いのちのことば社) (21世紀ブックレット 55)

「日本的キリスト教」を超えて (いのちのことば社) (21世紀ブックレット 55)

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: いのちのことば社
  • 発売日: 2016/09/19
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



新訳 フランス革命の省察 [書籍]

エドマンド・バークがフランス革命について友人と交わした書簡。
読みやすい翻訳だったので、激しい苦痛は幸いにしてなかった。

フランス革命の急進的な政策により、副作用に対する手当は顧みられず、
多数の死傷者が生じる。

人民裁判により王を処刑したり、教会財産を没収したりと
人権を謡いながら人権を無視する「革命」の危険性を緻密に分析し批判する。

国教会であるバークの格調高い保守主義に触れることができる。


新訳 フランス革命の省察―「保守主義の父」かく語りき

新訳 フランス革命の省察―「保守主義の父」かく語りき

  • 作者: エドマンド バーク
  • 出版社/メーカー: PHP研究所
  • 発売日: 2011/03
  • メディア: 単行本



揺れ動く時代におけるキリスト者の使命 [書籍]

以前、著者の『日本における福音派の歴史』から、戦前のキリスト教に対する弾圧の陰湿さを知った。その全体像を読みやすい文体で書かれていた。

本著作では、韓国での神社参拝の強要と、朱基徹牧師をはじめとした殉教、
そこに日本基督教団統理富田満の果たした役割等が記される。

氏の憲法観には賛同しかねるが、それ以外の問題意識、浅見仙作らの戦いへの共感を含め、知識量と読ませる筆力に感銘を受ける。

1か月も前に読んだ本だったので、あまり思い出せないが、血肉となったと信じたい。


揺れ動く時代におけるキリスト者の使命 日本はどこへ行き、私たちはどこに立つのか? (いのちのことば社)

揺れ動く時代におけるキリスト者の使命 日本はどこへ行き、私たちはどこに立つのか? (いのちのことば社)

  • 作者: 中村 敏
  • 出版社/メーカー: いのちのことば社
  • 発売日: 2016/09/09
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



聖書地図 [書籍]

約30枚の地図がカラーで記されている。
聖書1~2回目ならこれで充分でしょう。

本日の礼拝でオアシス書店さんから500円にて購入。


聖書地図 (いのちのことば社) (エッセンシャル・バイブル・レファレンス)

聖書地図 (いのちのことば社) (エッセンシャル・バイブル・レファレンス)

  • 作者: ティム・ダウリー
  • 出版社/メーカー: いのちのことば社
  • 発売日: 2016/10/20
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



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日本における福音派の歴史 [書籍]

19世紀~20世紀、日本のプロテスタント福音派の歴史が記される。

↓はあくまでプロテスタントや聖公会に限っているので、
他宗教・他派の状況は分からない。

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日本では、宗教戦争や弾圧はなかったという者もいるが、
無知ならともかく、知って言っておれば、神罰が落ちるのは言うまでもない。

この書を読むまでは、軍隊形式である「救世軍」のことを、「チョット危ない人たちかも?」と思っていたが、そんなことはない。
昭和10年代までは、廃娼運動など社会運動に突き進み、
内務大臣が挨拶に来ることもあるなど、リスペクトされていた。

今日、救世軍にしろ、福音派そのものも、もっと理解されなければならない。

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いのちのことば社 -書籍のご案内
http://www.wlpm.or.jp/pub/serch_detail.cgi?keys33=%E4%B8%AD%E6%9D%91%E6%95%8F

シク教 [書籍]

シク教の教義、歴史を知ることができる。
欧米のキリスト教圏の読者を対象としている原著を日本語訳したもの。

よって、キリスト教との類似性が意識されているので、
私は読みやすかった。

約500年の歴史を持つ一神教で、神の下で平等を説いている。
ムガールやインドで少数派として誇り高く生きてきた。

約2300万の信徒がおり、敬虔の度合いは違えど真摯な人たちでしょう。
外敵からの攻撃には命を懸けて反撃する。
彼らの正義に納得できる経緯が丁寧に記されている。

日本から視界に入りにくいが、
インド内のシーク教、ジャイナ教、仏教やキリスト教と良識ある少数派の人権状況に関心を寄せることで、人類の良識のプラス影響へと連動すると思いますね。

シク教 (21世紀をひらく世界の宗教シリーズ)

シク教 (21世紀をひらく世界の宗教シリーズ)

  • 作者: グリンダル・シン マン
  • 出版社/メーカー: 春秋社
  • 発売日: 2007/03
  • メディア: 単行本



歴史を考えるヒント [書籍]


歴史を考える際、言葉の果たす役割がどれだけ大きいか力説する。

例えば、「百姓」を今日では農家と限定して捉えている。
明治初期の統計でも、農家の割合が現実より多い。
実際は、林業や漁業、養蚕であれ、「百姓」だったそうだ。

又、「日本」や「関東」「関西」の言葉の起源を知らず使っている人は多い。

目からウロコの事例が集められている。


直接、宗教に言及しないが、宗教史を含め歴史を学ぶ際に、
頭の隅に置いといた方がいい、心構えを教えてくれる。
本当は、20代の教養書なのでしょうね。


歴史を考えるヒント (新潮文庫)

歴史を考えるヒント (新潮文庫)

  • 作者: 網野 善彦
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2012/08/27
  • メディア: 文庫